今日は薬が身体に及ぼす影響について書いていきます。
特に皆さんが気軽に購入できる「風邪薬」についてです。
風邪薬では風邪は治らない
意外と誤解されている方が多いのですが、風邪薬は風邪を治す働きはありません。
もちろん、ウイルスを殺すことも出来ません。
風邪を引くと咳が出たり、喉が痛くなったり、鼻水、熱などの症状が出ますよね。
よく、風邪の引き始めに早めに風邪薬を飲んでおくと風邪はすぐ治ると思われている方がいますが、実は医学的、生理学的には間違いです。
風邪薬がウイルスを殺せないとなると、じゃあ何をしているのかと言うと、風邪を引いた際に出る「症状」を抑え込む働きをしています。
ここで勘違いされやすいのですが、風邪が治るのと症状が出なくなるのとは同じではありません。
風邪薬を服用することで症状が抑え込まれ、体としては一時的に楽になりますが、その間ウイルスはどうなっているのか。
体内に大事に保管されていることになるのです!!
そもそもなぜ咳や熱などの症状が出るのか
ここから生理学のお話になります。
人が風邪を引く仕組みについてですが、まず風邪のウイルスを吸い込みます。
感染源は主に人です。
人から人に感染するのが大半だとしたら、人類で最初に風邪をひいた人はどうやってウイルスに感染したのかと疑問が湧きますが、そこはよく分かっていません。
太古の昔から人類はウイルスの感染症と戦ってきたようなので、まだ未知の世界とも言えるかもしれません。
とにかく誰かが風邪のウイルスを保有しており、それが飛沫や空気感染(エアロゾル)等によって他の人に移ります。
ウイルスが体内に入ると、一定期間の潜伏期間があります。
そこで何が行われているのか。
潜伏している間、ウイルスは単体で活動出来ないので、人の細胞にくっつき感染した細胞の増殖(複製)作業を始めます。
この時点ではまだ人の免疫系の網(検閲)には引っかかりにくいので、感染したウイルス細胞がある程度増殖してから免疫系がそれを見つけ、体内の免疫細胞が働き始めます。
免疫力が高い人は、その時点で感染した細胞をしっかりやっつけることが出来るので、症状が出る前にウイルスは死滅していきます。
その働きは「自然免疫」と言われています。
皆さんも一度は聞いたことある名前だと思いますが、リンパ球や好中球などの免疫細胞、そしてリンパ管や脾臓などのリンパ器官(脾臓・リンパ系)が初期段階でウイルスを発見し、退治してくれます。
しかし、それだけでは太刀打ち出来ないとなると咳やくしゃみ、鼻水などを利用して体内のウイルス、異物を外に出そうとします。更に免疫機能を高めるために発熱が起こりウイルスの除去に役立てられるのです。
よって、咳や熱などの症状は体内のウイルスを死滅させたり除去したりする為に必要な免疫反応なのです。
風邪薬を用いるとどうなるか
ここで風邪薬の話に戻りますが、風邪薬の作用、目的はどのようなものかと言うと、咳や鼻水、発熱などを抑えるために用いられます。
風邪のウイルスが体内に入ってしまって風邪をひいた状態になっている身体にとって、ウイルスと闘うために咳や発熱などを利用したいところに風邪薬が入ってきてしまうと、ウイルスと闘えなくなってしまいます。
その結果、薬の効果で体が感じる症状は緩和されますが、ウイルスは体内に居座ったままなので、薬の効果が切れ始めるのを今か今かと待機していることになるのです。
TVCMで有名な風邪薬の製薬会社のホームページにもちゃんとその説明が記載してあります。
(参照:https://benza.jp/knowledge/understand/)
風邪薬とは、風邪そのものを治してくれるものではないと。
そう書いてあるだけ良心的な会社だと思いますが、製薬会社のコマーシャルだけ見てしまうと風邪薬で風邪が治ると誤解してしまうのも無理はありません。
そして、風邪薬によく用いられている「解熱鎮痛成分」ですが、今世界中で問題とされているのはその副作用です。
解熱と鎮痛なので、熱を下げてくれて痛みをとってくれる成分ってすごく良い!と思われがちです。
もちろん、今出ている症状を緩和させるという目的の為には効果的なのですが、結果的に免疫力を下げることに繋がります。
その仕組みをシンプルに説明すると、
1.薬によってウイルスと闘う免疫細胞を働けなくする(=咳や熱が出なくなる)
2.免疫機能が落ちた状態の体になり、ウイルスに対しての抵抗力が低くなる(=体内にウイルスが長く滞在する)
3.身体にとって異物である薬も代謝して解毒しないといけない為、肝臓や心臓、胃、腎臓など全体の内臓に負担がかかる
4.内臓に負担がかかると身体が疲労する為、免疫力は低い状態でまた風邪を引きやすくなる
このような悪循環に陥ってしまうのです。
更に、世界的に有名な免疫学者で、新潟大学の名誉教授でもある安保徹(アボ トオル)医師は次のように説明しています。
解熱鎮痛剤を用いることでプロスタグランジンという物質が抑制され、血流障害が起きる。
そして、プロスタグランジンによるアドレナリンの抑制が効かなくなり、顆粒球が増えると活性酸素が増え、組織破壊が進み新たな病気になるリスクが増える。
との事です。
上記のことを簡単に要約すると、解熱鎮痛剤を飲むと血流が悪くなり、新たな病気にかかる可能性が高くなるということです。
他にも副作用の影響で様々な病気になってしまうことが分かっていますが、ここではその病気一覧は割愛します。
動物実験でも解熱鎮痛剤が体に及ぼす悪影響については明らかになっており、アメリカ、イギリス、ヨーロッパの方がその副作用は一般国民に知られており、解熱鎮痛剤の使用は控えられているのに日本では乱用されている有様です。
少し話が逸れますが、免疫機能が落ちるということは、それだけ癌になるリスクも上がるということです。
世界中で日本だけが癌患者、癌死亡者が増加し続けている背景には、薬の影響が大きく関与していると思われます。
生命力・免疫力を上げることが唯一の解決策
ここで、タイトルにある「薬は健康の優先度を下げた時の最終手段」についての見解を述べます。
例えば、健康の優先度は下げてでも大事な仕事があるとか、どうしても行かなくてはならない用事があるという時に薬に頼る。
自然治癒に任せて治るのを待っていられない、そんな時は最終手段として薬を服用して仕事に臨むのは仕方ないと思います。
しかし、これまでの内容を読んで頂いたら分かるように薬で風邪は治りません。
そして薬を使用すると風邪の治りは逆に遅くなります。
もちろん、風邪だけでなくあらゆる病気も薬では治せません。
薬が作用しているのは、病気・風邪の原因に対してではなく、その症状に対してのみであって、病気や風邪自体は治していないのです。
では、何が風邪や病気を治しているかと言うと、人間が持つ自然治癒力、いわゆる免疫力です。
薬で症状を抑えている一方で、人は睡眠をとることで生命力を回復させ、免疫力が上がって免疫細胞が活発に働き始めます。
その結果、ウイルスの除去や死滅が行われていくのです。
ということは、風邪を治すためには生命力、そして免疫力を上げることが根本的な解決策になるのです。
生命力という言葉は普段あまり耳にしないと思いますので簡単に説明すると、「生きる力」のことです。
抽象的過ぎてまだピンと来ないかもしれませんが、生きる力というのは「脳の働き」のことを意味します。
脳が働いているからこそ、人は命があると認められるのです。
いわゆる「脳死」状態は、事実上の死を意味します。
では、脳といってもいろんな種類の脳がありますが、その中でも特に重要なのが「間脳」や「脳幹」といった自律神経の中枢部分を指します。
つまり、自律神経の中枢、大元の脳細胞が機能する力のことを生命力と言います。
生命力が低い=自律神経の機能が低下している、ということです。
ウイルスなどの外敵から身を守る力のことを免疫力と言います。
免疫力がうまく働けるかどうかは、生命力が強いかどうかに左右されるのです。
生命力が高ければ、免疫力がしっかり働き、自然治癒力を生かしてウイルスと闘ったり、傷を修復したりするわけです。
この免疫力・自然治癒力が働かない限り、風邪は治ることはありません。
生命力・免疫力を上げるには
では、どうすれば生命力、免疫力が上がるかというと、一番大切なのは「睡眠」です。
これは皆さんも経験的にお分かりだとは思いますが、寝ることで体力は回復し元気を取り戻します。
人間が唯一、休息を取る方法が睡眠なのです。
脳の活動を休めるために瞑想なども有効ですが、しっかり休めるには眠るしかないのです。
眠ることによって、脳の中枢部分である自律神経を休め、エネルギーを回復させるのです。
しかし、中にはそもそもうまく眠れない、不眠症の人が増加してきています。
これは、自律神経である脳細胞が圧迫ストレス(刺激)を受けて眠る体勢になっていないことが原因です。
人は眠るためにホルモンを調整して脳を休めようとしますが、そのホルモン調整をコントロールしている自律神経自体が刺激を受け続けているとホルモン調節もうまく行かず眠るのに相当な時間を要したり、眠れても深い睡眠に入れなかったりします。
では、その脳(自律神経)に対して圧迫ストレス(刺激)を与えているのは何かと言うと、脳脊髄液なのです。
脳脊髄液自体は細胞の栄養素や酸素の供給源として非常に重要な役割を持っていますが、脳脊髄液の循環が悪くなって頭の中で滞り、脳神経・細胞を圧迫してしまうことで自律神経が刺激(ストレス)を受け続けてしまうのです。
不眠症に関する詳しい内容は今回は割愛させて頂きますが、何より生命力・免疫力を上げるために必要なのは睡眠です。
寝ようと思えば寝れるという方は、ぜひ十分な睡眠を取るよう心がけて下さい。
日々の疲労はどんどん蓄積していきます。
その蓄積疲労がまた生命力を低下させることに繋がり、風邪を引きやすくなります。
鶴島ヒーリングラボでは、脳脊髄液を循環させる施術や自分でできるセルフケアのやり方なども教えています。
身体の生命力、免疫力を下げずに健康を取り戻したい方は、薬の使用は極力控えて当院で治療を受けてください。
他にも様々な身体の痛みや症状、疾患に対してのご相談も承っております。
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